IDXがワイヤレスビデオ2機種を発売 - CW-D10 / CW-1dx

IDXがワイヤレスビデオ2機種を発売 - CW-D10 / CW-1dx

IDXはバッテリーメーカーとして知られるが、高性能なワイヤレスビデオシステムも開発している。2Kmの最大伝送距離を誇るフラグシップのCW-F25と、非圧縮で無遅延伝送が可能なCW-3がラインアップされているが、今回その中間を埋めるCW-D10と、手頃な価格でワイヤレス映像伝送が可能なCW-1dxが追加された。

IDXのワイヤレスビデオシステムは、放送局やケーブルテレビの中継用途から、制作現場のモニタリング用途まで広く使われている。特にフラグシップのCW-F25は最大伝送距離が2Kmと、比類なき伝送能力を持つ。もちろん2Kmを必要とするケースは少ないだろうが、これは近距離なら障害物に強いことを意味する。また、CW-3は非圧縮ビデオを無遅延で伝送することができ、従って制作でのフォローフォーカスにも対応できる。

今回、新たにラインアップに加わったのは、CW-F25の下位モデルに位置付けられるCW-D10と、手頃な価格でワイヤレスビデオが実現できるCW-1dx。CW-D10は2台の送信機をサポートできるのが大きな特徴となっている。また、CW-1dxは小型軽量でミラーレスカメラなどにも最適なシステムだ。どちらも5Ghz帯を使用し、H.264で最大1080/60pを伝送できる。

CW-D10の概要

CW-D10はCW-F25の半分程度の価格ながら、放送局やCATVにも対応するSDI入出力を備えた本格的なモデル。同時にHDMIもサポートしているので幅広いカメラやモニターに対応できる。最大伝送距離は1Kmだが、一般的なイベントには十分な距離で、また近距離なら障害物にも比較的強い。

CW-D10の大きな特長は、送信機を2台同時使用してFHDで映像伝送できること。パッケージには送信機2台と受信機1台が同梱され、これらが収納された堅牢なケースも付属する。これにより、2カメでの撮影も手軽に行えるようになる。従来なら、2ペアの送信機と受信機が必要で、かつ電波干渉の点から、受信機はある程度離して設置する必要があったが、CW-D10の受信機は1台設置するだけで2台のTXに対応する。タリーもサポートされているので、カメラマンは自分のカメラがオンエアされていることを確認できる。

左二つがCW-D10 TX、右二つがRX

操作は小さなLCDディスプレイで行うが、ペアリングは基本的に電源スイッチをONするだけでよい。ペアリングは、屋内モードでは10秒程度で完了するが、屋外モードの場合は電波法が待機時間を定めているため2分を要する。

電源は背面のバッテリー装着部に、同社のSL-F50/SL-F70(ソニーLタイプバッテリー互換)をマウントできる。またD-Tap端子で外部電源入力も可能となっている。

CW-1dxの概要

CW-1dxは同社のワイヤレスビデオシステム中最も安価かつ最もコンパクトなモデルで、従来のCW-1の後継にあたる。10万円程度でワイヤレスビデオシステムが手に入るのが大きな特長だ。最大伝送距離は250mとCW-D10に比べると短いが、小規模なイベントやコンサートなら十分対応できる。送信機、受信機ともわずか150グラムなので、DSLRやミラーレスカメラと組み合わせて使用できる。入出力はHDMIのみだが、対象となるカメラはHDMI出力が主流だし、モニター入力もHDMIは通常サポートされているので、むしろ適しているだろう。

電源はCW-D10同様、送信機、受信機とも背面にSL-F50/SL-F70バッテリーをマウントできるが、この状態ではかなり重くなってしまい、本来の小型軽量設計がうまく生かせない。本体には外部電源入力も用意されているので、特に送信機では、カメラの電源から供給すると良いだろう。

ペアリングもCW-D10同様、電源スイッチをONにするだけで自動的にペアリングされ、リンクの状態はLEDで表示される。

CW-1dxのTX(左)とRX(右)

CW-1dxの機能で特徴的なのはストリーミング機能。これはスマートフォンで映像をモニタリングすることができるもので、複数のスマートフォンで映像が確認でき、関係者で映像を共有できる。ただし、ストリーミングモードの時は本線映像のクオリティを720pに落とす必要がある。

このストリーミング機能はCW-D10にも搭載されている。放送用コンテンツの収録などではあまり使われないだろうが、教育現場などでは活用されている。特にCW-D10の受信機にはイーサネット出力が搭載されており、撮影している講師の授業を一斉にネットワークで配信するといった使い方も可能だ。

競合

ワイヤレスシステムではテラデック(Teradek)の製品が有名だが、CW-D10に飛距離で相当するのはBolt3000XT(3000ft=約914m)だろう。しかしこれは送信機だけで5500ドル(税別)。CW-D10は1Kmの飛距離を持ち、2台の送信機と1台の受信機で498,000円(税別)だ。しかもCW-D10は2チャンネル使えるので、これに相当するためにはBolt3000XTが2台と受信機が2台必要になる。価格的にはもはや比較にならない。

しかし、BoltシステムとCW-D10はコンセプトが異なる。Boltシステムはどちらかというとフォローフォーカスの制御などを行う制作に適したもので、そのため遅延はゼロだ。一方、CW-D10は放送局やCATVの中継やイベントを目的としたもので、長距離化を図ることにより近距離での安定性を追求している反面、遅延は約2フレームを許している。タリーが可能なのもその用途を表している。

CW-1dxはテラデックのACE500に相当するだろう。ACE500は送信機と受信機のセットで、到達距離は500ft(=152m)だ。CW-1dxの到達距離は250mなので、先と同様に同距離での安定性はCW-1dxが有利だろう。CW-1dxが98,000円(税別)に対し、ACE500は1,000ドル(同)だ。しかしACE500もBoltXTと同様、無遅延を謳う。CW-1dxはやはり2フレームの遅延がある。即ち、制作に使うならACE500だし、信頼性の要求されるライブイベントなどにはCW-1dxが適している。

価格と発売時期

CW-D10の価格は前出の通り、498,000円(税別)。2台の送信機と1台の受信機、予備を含めたアンテナ (x14)、RX用メタルスタンド、D-tapケーブル (x2)、ACアダプター、マウントユニット(x2)が、堅牢なケースにパッケージングされる。CW-1dxは98,000円(税別)で、ACアダプター、HDMIケーブル、HDMIケーブル(Mini)、予備を含めたアンテナ(x5)、ホットシュースタンドが同梱される。CW-D10は発売済み、CW-1dxは11月発売予定となっている。

 

関連商品

フジヤエービックのショップサイト

 

IDX CW-D10

 

 

IDX CW-1dx

 

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