ネオン管からLEDへ - 進化するネオンルック

ネオン管からLEDへ - 進化するネオンルック

Quasar ScienceCAME-TV Digital SputnikWestcottといったメーカーが発売しているLED「ネオンスタイル」照明が、手頃な価格のLEDチューブライトとして増加傾向にある。

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Photo courtesy of Chester Wade

自然で美しい映像を撮るため、映画制作者はソフトライトを好むが、ソーシャルメディアでネオン照明について語られることが増えている。最近、 Marilyn Mugotや Brandon Woelfelのようなフォトグラファーは、ネオン照明を使ってライティングを行っていると述べている。

この分野で「ネオンスタイル」のLED照明が増えつつあるようだ。

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背景

 

フランスのエンジニアGeorges Claudeによって1910年に発明されたネオンライトだが、すぐに映画制作者の注目を集めたわけではない。蛍光管は照明能力を拡張するため、ネオン管の25年後に発明された。

1987年、DOPであるRobbyMüllerは映画バーフライ(原題: Barfly)でリモートバラストを使って蛍光管を使用した。この技術は、Frieder Hochheimと、当時まだ少年であったGary Swinkによって開発され、ここにKino Floが誕生した。

ほぼ30年間、 Kino Floは多くの撮影現場で使用されていた。典型的な「コンシューマーグレード」の蛍光管は非常に壊れやすかった。蛍光管を落としてしまうと、バラバラに割れてしまう。 Kino Floは、蛍光管にプラスチック製のカバーを付けて保護した。これにより、格段に扱いやすくなったのだ。

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Kino Flo original tubes: TRUE MATCH®

また、昼光からタングステンに蛍光管を変更することができるので、非常に多彩な照明が可能になった。必要に応じて昼光とタングステンの管をミックスして使うことができるのだ。現実的に、短時間でセットを調整することが可能になった。クロマキー用などといったの用途別の蛍光管も開発された。

シンプルなシステムで、小型軽量、しかも出力が高く、色精度が高いので、誰もが簡単に使うことができた。加えて、従来のタングステンライトと比較して発熱が少ない。撮影が終了すれば、撤収も簡単ですぐに終わった。

Kino Floの2フィートのシングルチューブや4フィートの4本のチューブは、フィルライト、シングルライト、あるいはちょっとした照明として使用されている。筆者はコマーシャル、ミュージックビデオ、コーポレートビデオなどの撮影に使ってきた。今日でも多くの現場で使用されている。ただ、新しい潮流も起こっている。

LEDライトの登場

2010年初めに、LED照明が映画制作市場に登場した。当初LEDは従来の蛍光管とに比べて出力が劣っていたが、もっと問題なのは色の正確さだった。

Kino Floは、2012年に LED Celeb 200シリーズを発表した。これは高価な照明器具で、これを購入できるインディ映画製作者は少数だった。

現在LED照明の進化は急速に進んでいる。Quasar Scienceや Digital Sputnikといった会社は、バッテリー駆動のソリューション、 Digital Sputnik VoyagerのようなRGBオプション、 Kino FloのLEDキットなど、常に革新をもたらしている。しかも、これらの新しいソリューションは価格的にもはるかに手頃だ。

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The Quasar Science LED tubes

映画界におけるネオンライト

ネオンと蛍光管を使った映画は数多くある。トロン: レガシー(原題: Tron: Legacy)、007 スカイフォール(原題:Skyfall)、エンター・ザ・ボイド(原題: Enter the Void)、さらにはブレードランナー 2049(原題:Blade Runner 2049)などの映画をすぐにリストアップすることができる。照明光質の驚異的な進歩により、多色の「ネオンスタイル」の照明をふんだんに取り入れている。

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A frame from the movie Tron: Legacy

シーンを創る

ネオンスタイルの照明は、背景に明るくてカラフルなポイントを作り出すのに役立つ。たとえば、ネオンを使えば「日本的」なルック、すなわちネオンで照らされたカラフルなシーンをすぐに作り出すことができるし、あるいは超現実的なものを作り出す場合にもよく使用される。

私は最近Quasar ScienceのQ-LEDライトを短編映画で使い、戦闘シーンを撮影した。この照明により、ワークフローはかなりスピードアップし、効率的な撮影ができた。ライトを置き、バッテリーで駆動してスイッチを入れ、光量を調整すれば完了だ。暴力的なシーンでも、クリーム色の美しいシーンでも、都市のカラフルな夜のシーンでも、思い通りの照明ができる。

A frame from the short film “Ryan” directed by Benjamin Simon & Florian Michel. I only used 2 Q-LED to light an entire night fighting scene.

使い方

「ネオンスタイル」の照明は、どのようなシーンでも使用できる。

カメラの後方からの照明

  • 通常は柔らかいライトなので、ネオンスタイルのライトをキーライトとして使用し、美しく包み込む照明とする
  • 主光源として被写体に光を当てるが、これは通常リングライトの手法と同じで、皮膚の質感を滑らかにし、できるだけ被写体を美しく見せる
  • RGB LEDの「ネオンスタイル」のライトがある場合は、バックライトにカラフルな光のポイントを追加して、小道具の後ろに慎重に配置してみる
  • また、多くのライトはバッテリー駆動のため、タレントが通りを歩くというシーンでも、アシスタントがライトを持って追うことができる
  • マクロ撮影で製品に光を当てると、映像に深みを加えることができる

カメラの前方からの照明

  • 多くのミュージックビデオでは、ネオンスタイルの直管ライトがシーン内に使われている。バックグラウンドの照明でシーンに深みをつけることができる。
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A frame from the Music Video “Joke – Vision” directed by Nathalie Canguilhem

  • タレントの近くにネオンスタイルのライトを、メインのライトとして使用する。その場合タレントを照らす他のライトは使わない。キーライトとして光量を低めにすると親密な感情を出すことができる。
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A frame from the short film “Le bruit de la lumière” by Valentin Petit

まとめ

カメラのイメージセンサーが高感度になるにつれ、ネオンスタイルのライトもあらゆる種類の撮影に普及している。この記事では、使用方も含め紹介したが、これからも技術は進んでいくだろう。それに伴って、我々の創造性も自由度が増していくことだろう。

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