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パナソニックLUMIX S5ラボテスト

パナソニックLUMIX S5ラボテスト

LUMIX Sラインアップの最新モデルLUMIX S5のラボテストを行ったのでレポートする。

なおLUMIX S5のレビューはこちら

テスト方法に関しては、こちらをご覧いただきたい

ローリングシャッターテスト

いつものように、白黒のバーを使用してテストを行った。

Panasonic LUMIX S5 Lab Test
Panasonic LUMIX S5 rolling shutter measurement in full frame 25p UHD mode: a quite average 21 ms are obtained.

フルフレーム25p UHDモードでのLUMIX S5ローリングシャッター測定:平均21 msとなった。

フルフレームの25pモードでバーをカウントすると21msのローリングシャッターが測定された。この結果は問題ないが、フルフレームセンサーのカメラにとっては特別なものではない。たとえば、キヤノンR5は、15.5msで非常に優れている(DCI 17:9フルフレームモード)。

Panasonic LUMIX S5 Lab Test
APS-C 25pおよび50p UHDモードでのLUMIX S5ローリングシャッター測定: 10.5 msで非常に良好。

APS-Cモードでは、ローリングシャッターは正確に半分になり、10.5msは25pと50pで測定された。これはAPS-Cでは非常に優れた値だ。

ISO640 V-Log時のダイナミックレンジ

LUMIX S5は、デュアルネイティブISOセンサーを備えており、ISO 640とISO 4000の2つのネイティブISOが使える。

V-Log/ISO 640(シャープネスとノイズリダクションを最小値「0」に設定)では、信号対ノイズ比(SNR)が2のときに12.1stopとなった。

波形には、13番目と14番目のストップも表示されているが、ノイズに埋もれている。

Panasonic LUMIX S5 Lab Test
Waveform of the Xyla21 stepchart for the Panasonic LUMIX S5 at ISO 640 V-Log in UHD 25p mode. Around 12 stops can be identified above the noise floor.
Panasonic LUMIX S5 Lab Test
IMATEST dynamic range result for the Panasonic LUMIX S5 at ISO 640 V-Log in UHD 25p mode. 12.1 stops are calculated at a signal to noise ratio of 2.

ISO 4000 / V-Log時のダイナミックレンジ

ISO 4000でも、非常に似た結果が得られた。SNR= 2で11.9ストップ。ここでも、波形は13番目と14番目のストップがノイズに埋もれている。

Panasonic LUMIX S5 Lab Test
Waveform of the Xyla21 stepchart for the Panasonic LUMIX S5 at ISO 4000 V-Log in UHD 25p mode. Around 12 stops can be identified above the noise floor.
Panasonic LUMIX S5 Lab Test
IMATEST dynamic range result for the Panasonic LUMIX S5 at ISO 4000 V-Log in UHD 25p mode. 11.9 stops are calculated at a signal to noise ratio of 2.

露出不足補正テスト

いつもの通り、露出不足補正テストでは、人物の顔が最大輝度値(波形モニターを使用)で60%になるようにシーンを調整する。これにより、V-Logを使用してISO 640で360度のシャッターアングルでF4の基本露出を得る(シャープネスとノイズリダクションを「0」に設定)。

次に、シャッター値を180、90、45、22.5、11.25°に連続的に減らして、5ストップの露出不足の状態にする。

Panasonic LUMIX S5 Lab Test
LUMIX S5 in UHD, V-Log, 25p, ISO 640 at the zero base exposure level.

DaVinci Resolve(16.2.5)で、リフト、ガンマ、およびゲインコントロールを使用し、露出不足の画像をそれぞれのストップ数だけ補正する。

下は3ストップ露出不足の撮影映像を補正した画像。

Panasonic LUMIX S5 Lab Test
UHD V-Log、25p、ISO 640で撮影した露出不足映像を補正した画像。画像にはSIGMA 45mm 1:2.8の虹彩の形状が見える

奇妙なことに、使用したSIGMA 45mm 1:2.8 DG DNのアイリスの形状が緑がかってショットの外側の領域に見える。

Panasonic LUMIX S5 Lab Test
Shape of the iris of the SIGMA 45mm 1:2.8 DG DN at an f/4. Image credit: CineD

カメラ内で、ケラレ補正は「オフ」にした。この現象については、原因が不明。これは映像を台無しにしている。

それを除いては、3ストップの露出不足の補正は十分使える。ノイズは細かく分散され、NLEのノイズ削減機能を使用して効果的に取り除くことができる。

Panasonic LUMIX S5 Lab Test
LUMIX S5 in UHD, V-Log, 25p, ISO 640 four stops underexposed and pushed back. Getting noisy, but the noise is very finely dispersed and can be effectively removed by noise reduction.
Panasonic LUMIX S5 Lab Test
LUMIX S5 in UHD, V-Log, 25p, ISO 640 four stops underexposed and pushed back, noise reduction applied (3 frames temporal, threshold = 10). Again the shape of the iris of the SIGMA 45mm 1:2.8 is visible.

4ストップ露出不足を補正した画像は、まだ使用可能なのは注目に値する。ノイズは細かく分散されており、DaVinci Resolvのノイズ削減機能により簡単に除去できる。

Panasonic LUMIX S5 Lab Test
LUMIX S5 in UHD, V-Log, 25p ISO 640 five stops underexposed and pushed back. The image falls apart but even without noise reduction it still looks surprisingly good. Horizontal stripes appear in the image, however.
LUMIX S5 in UHD, V-Log, 25p, ISO 640 5 stops underexposed and pushed back, noise reduction applied (3 frames temporal, threshold 20, spatial threshold 2). Horizontal stripes appear in the image. But it still looks surprisingly good.

UHD、V-Log、25p、ISO 640 の5ストップ露出不足を補正した画像では、ノイズ低減機能を使用すると、画像に横縞が現れる。しかし、それでも驚くほどうまく補正されている。

5ストップ露出不足を補正した画像では、横縞が画像に表示される。ただし、NLEのノイズリダクション機能により、ノイズをかなり効果的に除去することができる。

まとめ

全体として、パナソニックLUMIX S5は非常に優れた性能を持っている。ローリングシャッターの値はフルフレームでは並みの値だがAPS-Cモードでは優秀だ。ネイティブISOのダイナミックレンジの結果は、どちらも約12ストップだった。

内部H264 10ビット4:2:2 LongGOPコーデックを使用して画像を露出不足にするテストでは、露出が4stop露出不足でも非常に良好な結果が得られた。エンコーダーは十分に機能し、ノイズは細かく分散されているため、NLEでノイズ低減が非常に効果的に行える。

唯一の奇妙な現象は、画像に虹彩の形が現れたこと。3ストップ露出不足時で、使えない画像になってしまう。

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