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シグマフルサイズFoveonセンサーの開発状況

シグマフルサイズFoveonセンサーの開発状況

シグマは、最近のプレスリリースで、フルフレームの3層Foveonセンサーの開発に関する最新情報を発表した。技術的な困難や複数の遅延にもかかわらず、同社はこの技術の実現に取り組んでいる。

SIGMAのフルフレームFoveonセンサーの開発は、Photokina 2018で初めて発表され、2020年に製品が店頭に並ぶと予想されていた。しかし、その過程で一連の課題が発生した。

これらの技術的な困難により、同社は2020年2月に振り出しに戻った。この革新的なフルフレームセンサーはまだ開発途中だ。しかし、今回のプレスリリースで、同社はこのプロジェクトが終わっていないことを宣言している。

SIGMA three-layer sensor design. Source: SIGMA

Foveonの技術

開発状況の前に、フォビオン・テクノロジーが現在のイメージングセンサーとどう違うのか、どのような改善点があるのかを見てみよう。

従来のベイヤー型デジタルセンサーは、1層の受光素子しか搭載していない。赤、緑、青のフィルターが各ピクセルの上に乗っており、特定の波長の光だけを透過させる。

そのため、各画素にはRGB3色(赤、緑、青)のうち1色しか情報がない。そこで、隣接するピクセルのデータを補間して、失われた2つの色チャンネルを復元する処理を「デモザイク処理」という。

bayer-pattern-mosaic-sensor-filter
A Bayer-pattern image sensor. Source: Wikipedia

一方、フォビオンセンサーの設計は、カラーフィルムの設計にヒントを得ている。この場合、センサーには3つの異なるピクセルの層が重ねられている。

異なる波長の光が異なる深さまで届くため、各画素の位置でRGB3成分を同時に検出することができる。その結果、不要効果の少ない、補間不要の鮮明な画像が得られると考えられる。

Comparison between a color film, a digital Bayer sensor and Foveon sensor. Source: SIGMA

現在の開発状況

シグマCEOの山木和人氏は、この新型センサーの開発は3つのステージで行われると述べている。シミュレーションによる初期設計の検証を経て、現在は第2ステージに突入している。

最終チップと同じ画素ピッチで、より小型のセンサーを試作している。この試作の結果次第では、最終の第3ステージに進むことも、もう一度この第2ステージを見直すこともあり得る。

最終段階は、最終製品に非常に近い特性を持つフルフレームのプロトタイプの開発となる。この時点で、このイメージセンサーの量産化の持続可能性について、より深い理解を得ることができる。

さらに、数ヶ月前にシグマのSEOと行ったインタビューもご覧いただきたい。ビデオの17:36付近に、現在の動画撮影用Foveonの開発状況について、具体的な洞察が得られる。

発売時期

この技術を採用する新しい発売日については公表していない。しかし、SIGMAの姿勢と透明性には敬意を払いたい。

Featured image credits: Photo by Max on Unsplash

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