キヤノンは“EF70-200mm F2.8L IS III USM”および“EF70-200mm F4L IS II USM”を発売した。レンズ内手ブレ補正機能が向上している。2018年6月28日より順次発売される。
The new look of the Canon 70-200mm F/2.8L IS III USM
70〜200mmの望遠レンズは、望遠レンズの定番だ。中望遠から望遠域を広くカバーし、使いやすい。またf / 2.8モデルでは、比較的暗い撮影条件下でも使用できる。 従来のEF70-200mm F4L IS USMとEF70-200mm F2.8L IS II USMは長年にわたり画期的な画質と解像度、信頼できる手ブレ補正機能で、このカテゴリーのスタンダードレンズの座にある。新モデルはこれらの機能や信頼を引き継ぎ、更に新しい機能を搭載して登場した。
向上した手ブレ補正機能
EF70-200mm F4L IS II USMは、EFレンズ初となる5stopの手ブレ補正機能を搭載しており、手ぶれ補正機能を持たないカメラや、手持ちでの撮影に最適だ。
The Canon 70-200mm F/2.8L IS III USM with lens hood attached.
また、EF70-200mm F2.8L IS III USMは、3.5stopの手ブレ補正機能を搭載し、f / 2.8による美しいボケ味も期待できる。重さは1480gで、f / 4L（780g）より700gも重くなる。最短合焦距離は1.2m。
これらのレンズは従来からすでに信頼性の高い手ブレ補正機能を搭載していたが、更に改善されたのは興味深い。今後手持ちの従来モデルと比較テストを行ってみたい。
どちらのレンズにも、新しいUSM（Ultrasonic Motor=超音波モーター）が搭載されており、DAFを搭載した同社のシネマカメラと組み合わせることで、優れたオートフォーカスが可能になる。
EF70-200mm F4L IS II USMの主な仕様
- ズーム全域で開放F値がf/4
- 15群20枚のレンズ構成
- 5ストップの手ブレ補正機能
- 新しいUSMフォーカシング
- 新しいCPUとファームウェアによる正確なオートフォーカス
- 色収差をほぼ完全に取り除くことができる蛍石レンズ
- 手動で最短合焦距離を1mに設定可能
- 防塵防滴構造
- 重量780g
EF70-200mm F2.8L IS III USMの主な仕様
- ズーム全域で開放F値がf/2.8
- 19群23枚のレンズ構成
- 最短合焦距離1.2m
- 防塵防滴構造
- 大幅な反射防止効果を実現するASC（Air Sphere Coating
- レンズ表面に付着した汚れを簡単に取り除くことができるフッ素コーティング
- 3.5ストップの手ブレ補正機能
- サイレントオートフォーカス
- 重量1480g
まとめ
今回搭載された5ストップISや静かなUSMは、フォト撮影のみならずビデオ撮影にも有益な機能だ。また、コーティングの見直しにより、フレアやゴーストに対する対策も向上している。ただ、買い換えたいと思うほど大きなモデルチェンジなのかどうかは意見の分かれるところかもしれない。
EF70-200mm F4L IS II USMは18万5,000円（税別）で6月28日発売予定、EF70-200mm F2.8L IS III USMは30万円（税別）で9月中旬発売予定となっている。
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