Kinefinity MAVO Edge 8K レビュー

待望のKinefinity MAVO Edge 8Kがついに登場し、まだ100%完成していない(ファームウェア的に)が、レビューすることにした。

最先端のテクノロジーを搭載するKinefinity MAVO Edge8Kがどのようなパフォーマンスを見せるか楽しみではある。

Deborah - Taken from the timeline
Deborah – Taken from the timeline. Credit: CineD

Deborah(デボラ)

筆者がデボラに会ったのは20年以上前のことだ。子供たちは幼稚園からの帰りに公園で遊んでいたが、時とともに連絡を取らなくなり、何年もの間会っていなかった。今回、Kinefinity MAVO Edgeが手に入り、Facebookで見つけた彼女に連絡して、取材をお願いした。デボラの作品について詳しくはこちら

Kinefinity MAVO Edge 8K
Kinefinity MAVO Edge 8K. Credit: CineD

MAVO Edge 8K

Kinefinityは、NAB2013でKine RAW Miniカメラを出展し、数か月後、テストとレビューを行った。

MAVO Edgeがこれほど大きな進歩を遂げているのには驚きだ。新しいMAVO Edge 8Kは、2013年にレビューしたカメラから大きく進化している。カーボンファオバーのボディの感触と見た目は素晴らしい。立方体のボディも、大きすぎず小さすぎず、ちょうどいいサイズだ。このカメラはドローンに取り付けて撮影するのにも向いている。このカメラが最初に発表されたときの新機能についてはすでに説明したが、要約を書いておく。

Shot on Full Frame 8K DCI.
Shot on Full Frame 8K DCI. Credit: CineD

8K撮影

像度とフレームレート:

新しいフルフレーム8K CMOSセンサーを搭載したこのカメラは、8Kで最大75フレーム/秒を記録できる。 (ワイドモード8192×3456)。 DCIモード(8192×4320)ではフレームレートが60 fpsに低下し、オープンゲートモード(8192×5456)では最大48fpsの記録が可能だ。Kinefinityの従来の製品と同様に、フルフレーム、S35mm、およびアナモフィックモードなど、非常に柔軟な撮影ができる(上のスライドを参照)。なお、フルフレームDCI4K(オーバーサンプリング)での撮影では、クロップは無い。また、このモードでは可能な限り高いダイナミックレンジを維持できるようだ。 (付属のカメラには最終的なファームウェアが付属していないため、ラボテストは実施していない)。

デュアルISO

デュアルISOは、640/2560で可能。また、非常に暗い場所でも、素晴らしい映像を撮影できる。

Easy Menu Navigation. Recording CODECS
Easy Menu Navigation. Recording CODECS. Credit: CineD

コーデック

MAVO Edgeは、ProRes422HQからProRes4444XQまで、さまざまなProRes形式で記録できる。以前のモデルとは異なり、Kinefinity独自のRAW形式、ProRes RAWなどどのようなRAWでも記録できない。RAW記録機能の削除はREDの特許が影響しているのかもしれない。なお、高品質のコーデックで、MAVO Edge8Kはすべてのビデオファイルを1080MP4(低品質)で同時に記録する。これらはビデオ編集プロキシファイルとして使用することを目的としていたが、実際には、フォーカシングまで含めて判断するのは難しい。 Kinefinityがそれらのデータレートを上げることができれば、それは素晴らしいことだ。

e-ND filter. First step, mechanical
e-ND filter. First step, mechanical. Credit: CineD

気に入った機能

筆者が気に入った機能を挙げるとすれば、それは間違いなくまったく新しい電動e-NDシステムだろう。これは以前にソニーの「シネマ」カメラの一部にと採用されている。操作は非常に簡単で、最初にボタンを押してNDフィルターを作動させ、次にその強度を「e」ダイヤルで選択する。レンズの絞りと一緒に操作すると、画像の被写界深度を制御できる。

Kinefinity MAVO Edge 8K - Lots of connectivity options
Kinefinity MAVO Edge 8K – Lots of connectivity options. Credit: CineD
Multiple Battery Powering options. V mount and BP-U built-In
Multiple Battery Powering options. V mount and BP-U built-In. Credit: CineD

接続性

接続性に関しては完璧ではないが、多くの機能がある。たとえば、一つのバッテリーからすべてに電力を供給できる。 Kinefinityのモニター(明るくスリムで軽量)を1本のケーブルでカメラに接続し、EVFを別のケーブルで接続する。これらのアクセサリーに電力を供給するのに複数のバッテリーは不要だ。なお、LCDモニターの表示はEVFにミラーリングされる。これは、特にカメラメニューを操作する場合、非常に便利だ。バッテリーのバックプレートは、Vマウントバッテリー、またはソニーのBP-Uバッテリーを搭載できるように設計されている。

Dual XLR inputs are surly there, and 3.5mm input too
Dual XLR inputs are surly there, and 3.5mm input too. Credit: CineD

オーディオ

カメラは最大4つのオーディオチャンネルを録音できる。 1chと2chは2系統のフルサイズXLR入力用に設定されており、3chと4chは3.5mm入力または内部マイク(選択可能)用に設定されている。なお、4chすべてに同時に録音できるか同課は確認していない。しかし確かに言えることは、適切なマイクをXLR入力に接続したときのオーディオ録音品質は非常に良いということだ。ちなみに、上記のビデオの音声はTASCAM DR-10Lマイクロレコーダーを使用している。

Kinefinity Flexible mount options PL (Left) E (Right)
Kinefinity Flexible mount options PL (Left) E (Right). Credit CineD
MAVO Full Frame Prime Lenses
MAVO Full Frame Prime Lenses. Credit: CineD

レンズマウント

従来と同様に、接続できるレンズマウントが選択でき、それらのマウントのいくつかはアクティブで、たとえば、キヤノン EF、ソニーE、ARRIPLマウントはパッシブだ。アクティブマウントを使用すると、カメラからレンズのアイリスを電子的に制御することができ、レンズの手振れ補正も使用できる。 ただし常に機能するとは限らない。レンズとレンズマウントによって異なる。パッシブレンズマウントを使用する場合は、アイリスを手動で制御できるレンズを使用することをお勧めする。ちなみに、ソニーの最新のGミニプライムレンズは、手動で虹彩を制御しているように見えるが、使用できない。これらのレンズは、絞りを調整するために、カメラから電源を取得する必要があるようだ。上記のビデオでは、2種類のレンズを使用した。SLRマジックとLaowaのEマウントだ。どちらも8K撮影でのシャープネスは確保している。またKinefinity独自のPLマウントMAVOプライムフルフレームレンズも使用した。筆者のようにMAVO25mmレンズを使用する場合、4メートルはこのレンズでは「無限遠」であるため、無限遠に焦点を合わせるときに問題が発生する可能性がある。このレンズファミリーの他のレンズは、この問題は出ていない。

KineMAG SSD with built in USB-C connector
KineMAG SSD with built in USB-C connector. Credit CineD

KineMAG Nano

メディアストレージに関しては、イノベーションが見られることはめったに無いが、Kinefinityは独自のメディアストレージソリューションを開発した。 KineMAGは、カメラの2つのSSDスロットのいずれかに適合するNVMeM.2ベースのストレージデバイスだ。その特徴は以下の通り。

  • KineMAG自体にUSB-C入力がある。カードリーダーやアダプターは不要だ。必要なのはUSB-Cケーブルだけで、パソコンに接続される。 従って持ち歩く機材が少なくなる。
  • KinefinityはKineMAG Nanoボディ(空のシェル)も199ドルで販売しており、ニーズに応じてNVMeM.2メモリを自分で購入できる。
  • KineMAGは、 BMPCC 4 / 6Kやシグマfp / fp LなどのUSB-Cコネクタを介して直接ビデオ信号を出力する他のカメラでも使用できる。
  • 高速で信頼性の高いメモリを用意する。サムスン970EVO1TB NVME 2.0は、良い選択肢かもしれない。

残念ながら、新しいKineMAG Nanoを使用すると、ビデオファイルを記録できるが、削除することはできない。パソコンに直接接続されている場合も同様だ。ファイルを削除する唯一の方法は、カメラでカードをフォーマットするしかない。 Kinefinityによると、これは誤った削除を防ぐための「安全機能」とのこと。しかし、少なくともパソコンに接続されている場合は、完全に制御できる方がよかったと思う。

実際の撮影

今回は比較的短い時間での撮影だった。従って、その機能のすべてをチェックすることはできなかったが、撮影は非常にうまくいった。カメラは堅牢で、軽量で使いやすい。 天候は良くなかったが、撮影は順調に進んだ。編集に関しては、ハイエンドのプロダクションのようにはいかないが、Macユーザーなら「kind:mov」を検索するだけで、すべてのビデオクリップにすぐにアクセスできる。筆者の2019 Macbook Proでさえ、ProResでの記録のおかげで、AdobePremiereの最新バージョンでグレーディング前に8Kファイルを半分の解像度で再生することができた。

ize Comparison with Z CAM E2
Size Comparison with Z CAM E2. Credit: CineD
Size Comparison with BMPCC 4K
Size Comparison with BMPCC 4K. Credit: CineD

シネマカメラとは?

さて、シネマカメラという冠を付けたカメラが多く出回っており、Kinefinityも例外ではない。

「シネマカメラ」の定義を考えると、それは記録フォーマット、接続性(SDI入出力/ HDMI / XLR / Wi-Fi /電子レンズなど)、レンズマウント、センサーサイズ、あるいは撮った映画の数かもしれない。いずれにしても、「シネマカメラ」とは何かを定義するための共通の基準はない。しかし、マーケティング目的でそのフレーズを使用している場合も多々ある。

このことに触れた理由は、Kinefinity MAVO Edgeは、「シネマプロモート」する必要はないということを言いたかったからだ。このカメラはわざわざそのようなマーケティング手法を使わなくても、あらゆる種類の撮影で、非常に優れたパフォーマンスを発揮する。

RAW記録について

Kinefinityは、MAVO Edgeを含む全てのカメラで、RAW記録を諦めたようだ。 (Kinefinityカメラを所有していて、RAW記録を失いたくない場合は、最新のファームウェアに更新しない)。この詳細については、こちらの記事を参照いただきたい。何があったのか確かな情報はないが、「業界でよく知られている理由で」と同社のサイトで語っている。おそらく、RED DigitalCinemaと圧縮RAWビデオ記録の「REDCODE」特許に言及していると思われる。 それはさておき、RAW記録がなくなった今でもカメラの価格は同じだ。 Kinefinityがカメラの価格をどのように設定しているのか分からないが、カメラの価格は再考されるべきだ。 そして将来、ProRes RAW記録などが提供される場合は、価格を現在の11,999ドルに戻すべきだろう。

Kinefinity MAVO Edge 8K fully equipped
Kinefinity MAVO Edge 8K fully equipped. Credit: CineD

まとめ

Kinefinityは比較的若い会社だが、成長は驚くべきものだ。カメラのデザイン、材料、メニュー構造、信頼性など、どこを見ても、Kine RAW Miniから飛躍的に進歩している。 特に、堅牢な記録コーデック(最大4444XQの業界標準ProRes)、多くのフレームレートと解像度、デュアルISO、e-ND、そして最も重要なのは、美しい画質だ。RAW記録が無いと「シネマカメラ」と言えないという人もいるかもしれないが、これは各ユーザーの判断に任せたい。筆者の意見では、このカメラは「シネマカメラ」という冠が無くても素晴らしいが、何らかの内部RAW記録が追加できればそれに越したことは無い。流通に関しては、欧州での入手が可能になったが、その他の地域ではまだ入手できないところもありそうだ。 RAW記録の問題が解決したので、さらなる販売もの拡充を期待したい。

Kinefinity MAVO Edge 8K
Kinefinity MAVO Edge 8K. Credit: CineD

最後に

撮影に協力いただいたデボラに感謝する。彼女の作品の詳細については、こちらをご覧いただきたい。音楽:EpidemicSound。 LUTは、Lutify.meの新しい革新的なクラウドベースグレーディングツールであるfylm.aiによってカスタムメイドされている。 Kinefinity Europeの情報はこちら

上記のビデオは、Kinefinity MAVO Edge 8K(プリプロダクションモデル)で、ProResHQのフラットカラー画像で撮影。オーディオ:TascamDR-10Lミニレコーダー。ライト:Godox ML60LED。レンズ:MAVO FFプライム(Deborahのパーツは25、35、100mm。ネイチャーショットには、SLRマジックシネ35mm f / 1.2FEレンズとLaowa10-18mm f / 4.5-5.6FEズームレンズを使用。どちらもEマウントを使用。

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