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ザハトラーが次世代の三脚Flowtech 75を発表

先日、SachtlerとVintenの親会社のVitecが「革命的な三脚」と呼ぶ製品のプレスイベントに出席するため、イングランド東部の同社のオフィスビルを訪れた。その新製品は三脚なので、あまり画期的な進化は期待していなかった。しかし、明らかにそれは間違った先入観だった。同社も注目を集めるだけの新製品であることに自信を持っており、招待イベントを開催したわけだ。その通り、このイベントへの参加は十分な価値があった。

高さ調節レバーの位置変更

ザハトラーの Flowtech 75三脚(赤いレバーの代わりに黒のレバーを持つヴィンテン Flowtech 75も販売される)は3段三脚ながら、従来の三脚の足とはまったく異なっている。脚は幅があり、従来の三脚の丸い足とは様変わりしている。これはカーボンファイバーで作られており、75mmボウルのまわりに3つの高さ調節用レバーがあり、三脚ヘッドを持って両手で簡単に開くことができる。

それは正に「百聞は一見にしかず」だ。プレス発表の後に一日かけて説明があったが、実物を見た後では、もはやその必要は無かったかもしれない。従来の三脚を使っているカメラマンなら、従来の三脚でのリポジショニングがどれほどの時間を要し、この新製品によってどれほどの時間が節約できるか即座に理解するだろう。この三脚の新製品は、今まで見たこともないほど早くセットアップできるのだ。

高くも低くも素早くセット可能

オプションのミッドスプレッダーやフロアスプレッダーを取り外すと、 Flowtech 75は26cmまで低くなる。また最高157cmまで高くなり、非常に汎用性がある。 ザハトラーやマンフロットのテレスコピック三脚と同様、脚の上部にブレーキがあり、異なる高さの調整を可能にしている。

チューブ形状のため、三脚は非常にしっかりとしており、標準的な丸チューブ三脚より優れている。カーボン素材の使用量が増えているので、他のカーボン三脚に比べて多少重量が増えているが、本体は約3kgで、十分許容範囲だろう。

他の変更点

ゴム製の足は、従来の同社の三脚よりもはるかに簡単に着脱することができる。また、脚には排水孔が設けられており、川に入っての撮影などで水が三脚に入っても問題ない。これにより、水で簡単に洗浄することもできる。

三脚の脚を閉じた場合はマグネットで固定され、持ち運び時に開いてくるといったようなことは無い。その強さは理想的な設定がされており、持ち運び時にはしっかり固定され、かつ使用時は簡単に開くことができる。

カーボンファイバーの製造

同社が自信を持つもう一つの大きな理由は、Vitecが独自のカーボンファイバー製造プロセスを導入したことだ。今まで、他の三脚メーカー同様、同社は三脚用に標準的なカーボンファイバーのチューブを購入していた。 しかし Flowtech 75を自社製造するため、同社はかなりの投資をしてカーボンファイバーのコードを自動的に織り込む巨大なスターゲイト式の機械を導入したのだ。この製造プロセスと断面形状により、三脚全体が他に類を見ないほど強固になり安定感が増している。

マシンが実際に動作している様は芸術的で、最後に柔らかい「靴下」が織り上がる。エポキシ樹脂や他のプロセスを経て繊維は硬化され、三脚として組み上げられる。同社の英国工場に投資することによって、英国での雇用を増やすことも眼中にあるようだ。

まとめ

ザハトラーとヴィンテンから発売される Flowtech 75三脚は、誰もが完成の域に達していると思っていた分野での小さな革命と言える。私は実際に試用してみる機会が待ち遠しいが、デモだけでも、日常の撮影での三脚のセットアップ時間が大幅に短縮されるだろうことは容易に想像できる。形状は、三脚の剛性の向上にも非常に適しているだろう。多くのユーザーがこの三脚を評価するのには時間がかかるが、私はこの三脚がマーケットで人気を得るのは、ほぼ間違いないと確信している。

 

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