REDは、S35イメージセンサーを搭載したV-RAPTORとV-RAPTOR XL 8Kの2つの新しいシネマカメラを発表した。Super35バージョンは、Vista Visionイメージセンサーの兄弟機よりも安価になっている（それぞれ、5,000ドルから7,000ドルの間）。
RED V-RAPTORは2021年9月に発表され、DSMC3ラインナップの最初のカメラとなった。V-RAPTORは、8Kで最大120フレーム/秒の撮影が可能なフルフレーム/Vista Visionイメージセンサーを搭載している。2022年8月には、同じイメージセンサーを搭載した大型版「V-RAPTOR XL」を発売している。しかし、V-RAPTORと比較すると、V-RAPTOR XLは、交換可能なレンズマウント、1つの追加SDI出力ポート、GenLockポート、より多くの電源入出力ポート、そしてRED史上初の内蔵電子NDフィルターシステムなど、より「制作に適した」シネマカメラとなっている。
しかし、REDは、少し前にV-RAPTORカメラのS35バージョンを発表していたのではなかったか？確かに、2022年11月にS35 V-RAPTOR「RHINO」が発表さている。
今回、REDはS35 V-RAPTORの通常のブラックボディバージョンを発売し、グレーの「RHINO」バージョンより2,000ドル安価だが、機能、ボディデザイン、イメージセンサー、仕様は全く同じだ。2番目に発表されたカメラは、同じ8K Super35イメージセンサーを搭載したRED V-RAPTOR XL S35 だ。
RED V-RAPTOR S35 8K – 特長
すでに述べたように、このカメラはS35 V-RAPTOR「RHINO」と同じカメラで、ブラックカラーが発売されたことを除いては同じだ。
Vista Visionセンサーを搭載した「オリジナル」のRED V-RAPTORとこの新しいV-RAPTOR S35では、カメラ本体、OS、入出力ポート、そして記録フォーマット/フレームレートまでが同一だ。そのため、2つのカメラの違いを見分ける唯一の方法は、他のモデルに見られる「VV」の代わりに、新しいモデルの右上隅にある「S35」だ。
しかし、RED Vista Vision（VV）とS35バージョンの間に1つの違いがあることが分かった。新しいS35イメージセンサーを搭載したカメラでは、7K 17:9 アナモルフィック2倍、1.8倍、1.6倍モードと6K 17:9 アナモルフィック1.5倍、1.3倍、1.25倍モードが失われる。
注意点として、小さいS35イメージセンサーは、フルフレーム/ビスタビジョンイメージセンサーと比較して、画像に約1.5倍の「クロップ」が発生する。このクロップは、例えば、マクロ、野生動物、またはスポーツのコンテンツを多く撮影する場合に便利だ。
もっと詳しく知りたい場合は、最近、RED V-RAPTOR S35のすべての記録モードをCineDカメラデータベースに追加し、RED V-RAPTOR VVの4000種類の解像度/フレームレート/コーデックの組み合わせと一緒に掲載した。26.21×13.82mmのS35イメージセンサーを搭載したこの新バージョンを手にするのが楽しみだ。このセンサーは、16.5ストップ以上のダイナミックレンジを持つというKomodoのセンサーより小さい。
RED V-RAPTOR XL S35の特徴
簡単に説明すると、V-RAPTOR XLは、非XLバージョンと比較して大きなカメラだが、その分、いくつかの入出力ポート、交換レンズマウント、電子NDフィルターシステムを内蔵している。では、このV-RAPTOR XL S35のどこが新しいのか？
RED V-RAPTOR XLと新しいV-RAPTOR XL S35の違いは、センサーサイズのみだ。カメラ本体、入出力ポート、オペレーティングシステム、すべての記録フォーマットは、V-RAPTOR XLとV-RAPTOR XL S35の間で同一となっている。
また、S35イメージセンサーもV-RAPTOR S35とV-RAPTOR XL S35の間で同一であることにご注意いただきたい。つまり、V-RAPTOR XL S35には、7K 17:9 アナモフィック2倍、1.8倍、1.6倍モードと6K 17:9 アナモフィック1.5倍、1.3倍、1.25倍モードはないということになる。
価格と発売時期
RED V-RAPTOR、V-RAPTOR XLともにS35バージョンの発売を開始した。V-RAPTOR S35は17,995ドル（VV版より7,000ドル安い）だ。V-RAPTOR XL S35は34,995ドルなので、より大きなVVの兄弟と比較して5,000ドルお得になっている。
詳しくは、こちらのREDのウェブサイトをご覧ください。
