
AputureはSidus Link Proベータv1.3をリリースした。照明のコントロール機能の追加と改善を行っている。iPad専用に設計されたSidus Link Proは、DMXコントロールとワイヤレスBluetooth接続での高度な機能を提供することで、オリジナルのSidus Linkアプリの機能を拡張している。このアップデートは現在App Storeで入手可能で、効率と精度の向上に重点を置いている。
Aputureは何年も前からSidus Linkアプリを開発してきた。2020年に初めてメジャーアップデートを行ったが、Sidus Link Pro beta v1.3のリリースにより、同社はコントロール機能などの強化を続けている。
私のように一人で撮影することが多いユーザーにとって、Sidus Linkのようなアプリは大きな違いをもたらしてくれた。追加クルーを雇う予算の余裕がないとき、カメラの後ろからリモートで照明を調整できることは、時間と労力の節約になる。Sidus Link Proで、大規模で複雑な照明システムも、さらに高度なコントロールが可能になった。

バージョン1.3の主なアップデート
Undo/Redo機能: 撮影現場でのライティングは目まぐるしく変化するため、ミスなく正確に調整するのは至難の業だ。Sidus Link Proの新しいUndo/Redo機能は、ユーザーが任意のライトまたはライトグループに対する最近の変更をステップバックまたはステップフォワードすることを可能にする。これには、設定のクリアやパラメーターの復元も含まれるため、さまざまな照明を試す際に特に役立つ機能だ。
On/Offスイッチ: Sidus Link Proでは、シンプルなスイッチで照明のオン/オフを切り替えられるようになった。以前は、ライトの強度をゼロにして対応した。このスイッチにより、指定したライトを素早く消灯することができる。
拡張されたCCT、RGB、HSIC+コントロール: CCT(相関色温度)、RGB、HSIC+(色相、彩度、強度、CCT)をより正確に調整できるようになった。これにより、よりスムーズな色の遷移が可能になり、環境条件やシーン固有の条件にライトをより正確に合わせることができる。この機能は、複数のライトで一貫したカラーバランスを必要とする場合に最適だ。
DMXパラメーターサポートの拡張: 今回のアップデートでは、いくつかの新しいDMXチャンネルが導入され、ユーザーは照明をより柔軟にコントロールできるようになった。これには、サポートされているライトにダイナミックな調整を可能にする「バリアブルチャンネル」、アクティブ冷却機能を持つライトのファンスピードをコントロールできる「ファンチャンネル」、クリエイティブなライティングエフェクトのためのストロボ機能を可能にする「ストロボチャンネル」、DMXプロトコルとコンフィギュレーションの管理オプションを拡張する「DMXコントロールチャンネル」が含まれる。
これらの新しいチャンネルに加え、 Sidus Link Proは、sACNまたはArt-Netマルチキャストにより最大4ユニバースをサポートする。この拡張されたサポートは、AputureのフィクスチャーとサードパーティーのDMX制御ライトの互換性を強化し、大規模なセットアップに対応したコントロールを提供する。

その他の機能
Sidus Link Proは、撮影現場のワークフローを最適化するための追加ツールも導入している。
インスタントDMXキューベースコントロール: キュースタックインターフェースにより、ユーザーは複数のライティングキューを独立して、または同時にリアルタイムでトリガーすることができる。この機能は、厳密に振り付けられたライティングシークエンスがある場合に役立つ。
改良されたユーザーインターフェース: Sidus Link Proのグラフィカルインターフェースは、主要なコントロールに素早く簡単にアクセスできるようにデザインされている。自動セットアップとライトコントロール機能により、メニューに深く入ることなく、素早く照明を追加し、チャンネル値を調整することができる。このアプリは最小限の画面タップに重点を置いており、撮影に集中しやすくなっている。
増え続けるDMXプロファイルライブラリー: ユーザーは、Aputureモデルや様々なサードパーティ製ライトを含む、DMX対応ライトの増え続けるデータベースからプロファイルを選択できる。これにより、異なるライトを1つのライティングネットワークに迅速に統合できるため、セットアップ時間が短縮される。
データ管理のためのクラウドサービス: Sidus Link Proは、プロジェクト、シーンプリセット、ライト鋼製の保存と共有を可能にするクラウドサービスを提供する。このデータは、AirDrop、iCloud、またはQRコード経由で共同作業者に転送できる。この機能は、複数ロケーションでの撮影におけるコラボレーションを向上させ、照明の一貫性を確保するのに役立つ。

プロ仕様
Sidus Link Proは、BluetoothとワイヤレスDMX通信の両方を使用できるため、異なるメーカーの数百台の照明システムを管理することができる。そのため、大規模なプロダクションやスタジオ環境、さらにはライブイベントの照明システムにも適している。不便なハードウェアとコマンドライン入力に依存する従来のDMXインターフェースとは異なり、Sidus Link Proは、リアルタイムのコントロールと迅速な調整をサポートする、タッチベースの現代的な操作が可能となっている。

詳細とダウンロード
機能強化やバグ修正を含むアップデートの詳細については、AputureのSidus Link Pro v1.3 の公式リリースノートをご覧ください。
Aputureは、Sidus Link Proの新機能とコントロールについて説明する詳細なチュートリアルビデオも作成した。ベータ版1.3はApp Storeでダウンロード可能だ。