ソニーが裏面照射型グローバルシャッターCMOSセンサーを発表

2018.2.20
ソニーが裏面照射型グローバルシャッターCMOSセンサーを発表

ソニーはグローバルシャッター機能を有する1.46メガピクセルの裏面照射CMOSイメージセンサーを発表した。現在のカラムA/D変換方式CMOSイメージセンサーではフォーカルプレーン歪が発生していた。

この発表は、センサーの設計と機能において非常に画期的なものだが、まだ1.46メガピクセルに留まっている。これはカメラへの実装へはまだ時間がかかることを意味している。プレスリリースでは技術的解説がされているが、まず、裏面照射型CMOSセンサーの利点について見てみよう。

裏面照射型CMOSイメージセンサーとは

裏面照射型センサーでは、各受光素子からの読み出しを行うために使用される電気回路はセンサーの背面に配置される。これにより、より多くの光が回路に妨げられることなく受光素子に到達することができ、読み出し時の増幅を少なくすることができる。

その結果、裏面照射型CMOSセンサーでは、低照度特性が向上し、低ノイズな画像を記録することができる。

画素並列A/D変換器

このセンサーには、グローバルシャッター機能を実現する新開発の画素並列A/D変換器が搭載されている。下はソニーのプレスリリース文からの抜粋。

本開発品は、新開発の低電流動作可能で小型のA/D変換器を全ての画素の下に配置し、全画素同時に露光したアナログ信号を各々即座にデジタル変換(画素並列A/D変換)した後に、デジタルメモリーで信号を一時保持します。これにより、行毎の読み出し時間のずれによるフォーカルプレーン歪みを解消し、100万画素以上の高感度な裏面照射型CMOSイメージセンサーでは、業界で初めて画素並列A/D変換器によるグローバルシャッター機能を実現しました。

同時に受光した各画素の信号を即座にA/D変換するには、各画素にA/D変換器を付ければよいのだが、そのためには小型化、低消費電力化が必要だったということだ。

高速データ転送機構

同社によれば、146万個ものA/D変換器の動作に伴う、大量のデジタル信号転送を可能にするリピータ回路を新たに開発し、これにより、全画素のデジタル信号を高速に読み書き可能としている。

Cu-Cu(カッパー・カッパー)接続

更に「全画素並列のA/D変換を実現するため、約300万個もの「Cu-Cu(カッパー・カッパー)接続」を可能とする技術を開発した」としている。

全画素並列のA/D変換を実現する為、約300万個もの「Cu-Cu(カッパー・カッパー)接続」を可能とする技術を開発。本技術により、画素基板とロジック基板を導通させ、有効画素数と同じ146万個ものA/D変換器、およびデジタルメモリーの搭載スペースを確保。

「Cu-Cu(カッパー・カッパー)接続」は受光素子層と電気回路層を繋ぐ技術で2016年に発表されたものだが、今回はこれを300万個も集積する技術を開発したということ。

下はプレスリリースに掲載されている概略ブロック図。

ユーザーにとってのメリットは? 

我々映像制作者にとってこのハイテクセンサーのメリットは、ローリングシャッターの心配なしに、より低ノイズで撮影できることに尽きる。

パナソニックも新しいグローバルシャッターセンサーを発表したばかりだが、グローバルシャッター機能を推進する競争が始まっているようだ。

つい先ごろまでローリングシャッター現象は大きな問題だった。徐々に改善されているが、まだ完全に解決されたわけではない。

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