
映画監督であり教育者でもあるジェイ・ホルベンが、監督としての芸術とリーダーシップについて、深い洞察を織り込んだ、最新著書『The Director’s Guide to Everything』を出版した。映画製作者の技量をさらに高めるための包括的で実用的な本だ。
クリエイター向けのハウツー本が溢れる時代において、ジェイ・ホルベンの『The Director’s Guide to Everything』は、その規模の大きさだけでなく、深さ、明快さ、そして監督として求められる要素について、一線を画している。600ページに及ぶフルカラーの新刊は、創造性、ロジスティクス、リーダーシップを求められる監督たちに直接語りかけるような内容だ。
経験から生まれた監督のためのマニュアル
ホルベンは、映画監督としてだけでなく、業界に多角的に関わってきた数十年の経験を持っている。これは理論ではない。これは、明確さと自信を持ってリーダーシップを発揮したい監督のための、実践的で無駄のない指南書だ。プレプロダクションの最初のミーティングからポストプロダクションの最終チェックまで、ホルベンは読者を監督のプロセスすべての段階において、仕事を実践的で達成可能な行動に分解している。
すべての部門を理解し、その言語を話す
本書の特長の一つは、包括的なアプローチだ。ホルベンは、監督を孤立した創造的な役割として扱うのではなく、高度に協働的なエコシステムの中心に位置付ける。彼は、撮影、編集、プロダクションデザイン、サウンドなど、主要な部門の働きを解き明かし、監督が異なる分野間でスムースにコミュニケーションを取る方法を教える。これは、新人監督が現場の知識を短期間で習得できるコースだ。

創造的なビジョンと現実の制約
多くの書籍が監督の役割を美化する中、ホルベンは予算の圧力、スケジュールの調整の難しさ、限られたリソースといった厳しい現実から目を背けない。むしろそれらを受け入れ、その制約下で成功するためのツールを提供する。監督たちは、時間管理、創造的な判断、厳しい撮影現場でチームを率いる際の感情の安定を保つための実践的な戦略を見つけることができるだろう。
本書の真のテーマ:リーダーシップ
『The Director’s Guide to Everything』は、本質的にリーダーシップに関する本だ。ホルベンは、セットで信頼を得るために必要なこと——命令するのではなく鼓舞する方法、ビジョンを妥協せずに協働する方法、権威と共感の両方でリーダーシップを発揮する方法について、率直に語っている。俳優との働き方やクルーのモチベーション向上、物語の感情的な核心を保つための洞察は、本書の最も価値あるポイントの一つだ。
CineD読者にはおなじみの声
CineDの長期読者の方は、ジェイ・ホルベンがクリストファー・プロブストASCと共著した前作『The Cine Lens Manual』に関する当サイトのインタビューを覚えているかもしれない。その対談では、レンズの専門用語に深く迫ったが、ホルベンの明確で包括的な教育への情熱は、新著でも変わっていない。インタビューはこちらで再読できる(英語)。

監督にとって必須のツールキット
新人監督にも、ある程度経験を積んだ監督にも、『The Director’s Guide to Everything』は単なるアドバイスではなく、哲学と戦術が絶妙に融合したシステムを提供する。分かりやすい言葉、現実の例、専門用語よりも明確さを重視した構成で、より良いリーダーシップを発揮し、よりスマートにコミュニケーションを取り、より意図的な作品を作りたいと考える映画制作者を支援するために作られている。
本書は、Adakin Press から9インチ×6インチのフルカラーハードカバーで発売中。通常小売価格は$119だが、出版社は現在限定発売記念割引価格$89.95で提供中。購入は、www.adakinpress.com.から。