GoPro HERO7 Blackの発売から1年が経ち、DJI Osmo Actionの発売から2か月が経ったが、GoProは Hero8 Blackを発表した。Modsと呼ばれるモジュラーアクセサリーや、GoPro Fusionに代わる GoPro MAXも同時に発表された。
Hero8 Blackの概要
GoPro Hero8 Blackは、従来の Hero7 Blackの後継機。 まず外観から見てみよう。
- Hero7は62.3mm x 44.9mm x 33mm だったのに対し、 Hero8 Blackは66.3mm x 48.6mm x 28.4mm。
- Hero8 Blackの重量は126グラムで、 Hero7より10グラム重くなっている。
- Hero8 Blackを既存のGoProマウントに取り付けるためのフレームは必要なく、代わりに2つのスワッピングマウントがカメラの下部に組み込まれた。格納式なので、不要な場合は折りたたむことができる。
- レンズカバーはスリムで、GoProによると、「以前のモデルの2倍の耐衝撃性がある」Corning Gorilla Glassを搭載している。GorillaGlassは、iPhoneで使用されているのと同じタイプのガラス。
- Hero8 BlackにはHDMIポートはない。
The GoPro Hero8 Black has two folding mounting fingers at the bottom. Image credit: GoPro
外装デザインに大きな変更はない。唯一欠けているのは、内蔵のHDMIポートだ。 HDMIポートを使用する場合はMedia Modを購入する必要がある。詳細については後述。
主な改善点
写真やビデオの解像度とフレームレートの面で劇的な変更は無い。 GoPro Hero8 Blackは、最大60フレーム/秒で4Kを記録するが、 Hero7 Blackの4K 78Mbpsに比べてビットレートが100Mbpsに向上するだけだ。
以下は、使用できるすべての解像度とフレームレートの比較表。
Comparison chart between the Hero8 Black and Hero7 Black of all the resolutions and framerates available.
新しくなった点は、写真撮影では12メガピクセルの写真を撮影でき、すべての写真モードでRAW記録ができる。また、HDRが改善されたため、SuperPhotoが最適化され、ショットのブレが減り、細部がより鮮明になる。最後に、LiveBurstで3秒のビデオから最適なフレームを選択することができる。
The GoPro Hero8 Black has a new microphone placement, closer to the lens. Image credit: GoPro
HyperSmooth手振れ補正が改善
ビデオ撮影では、フロントマイクの配置が改善され、サウンドの明瞭さが向上した。 また、夜間のタイムラプス撮影では、「ナイトラプス」ビデオモードが備わった。
更に、スマートフォンのレンズに似た新しい「ナロー」デジタルレンズがあり、クローズアップショット、ポートレート、あるいいは魚眼レンズのようにはならない映像が撮影できる。簡単に撮影したい場合は、キャプチャプリセットも用意されている。 Hero7 Blackのように、カメラに問いかけることもでき、「GoPro、自転車撮影にはどの設定を使うべきか」などと聞くと、カメラは正しいプリセットを設定する。
Image credit: GoPro
HyperSmooth機能は従来から定評があるが、更に改善されている。 Hero8 Blackには、オン、ハイ、ブーストの3つのレベルが選択できるようになった。 Boostは最高の設定で、非常に滑らかな結果が得られる。
TimeWarpは、自動速度検出機能も装備。 これは、モーション、シーン検出、照明に基づいて速度を自動的に調整する。エフェクトをリアルタイムにスローダウンし、タップして元に戻すといったことが可能だ。
GoPro Mods. Image credit: GoPro
モジュラーアクセサリー
前述のように、内蔵のHDMIポートは Hero8 Blackに搭載されていない。小型アクションカメラをプロフェッショナル向けの映画制作ツールとして使えるようにするため、「Mods」というモジュラーアクセサリーを導入した。
現時点では、Media Mod、Light Mod、Display Modの3つのモジュールが用意されている。
The GoPro Media Mod. Image credit: GoPro
基本のモジュールはMedia Modだ。このmodは小さなショットガンマイクを備え、USB Type-Cポート、HDMI出力、および3.5mm入力ジャックに加え、2つのコールドシューマウントを提供する。
The GoPro Display Mod. Image credit: GoPro
Display Modは、カメラの前に小さなLCDスクリーンを追加したDJI Osmo Actionに対する返答のように見える。Display Modは、Media Modに接続する小さな1.90インチLCD。 Media Modなしでは使用できない。 Display Modは、背面ディスプレイとして使用することもでき、また折りたたむこともできる。ビデオロギングに最適なフロントスクリーンとして使用できる。
The GoPro Light Mod. Image credit: GoPro
Light Modは、最大10メートル防水の小型バッテリー駆動LEDライトだ。 Media Modにマウントしたり、頭に装着したり、GoProマウントに取り付けたりできる。
GoPro MAX
最後に、 GoPro MAXは2年前に発売されたGoPro Fusionに代わる360°カメラだ。 GoPro Fusionの重大な欠点の1つは、撮影中の画面を表示できないことだった。 GoPro MAXではこれを改善している。
The GoPro MAX now has a built-in LCD. Image credit: GoPro
GoPro MAXは最大5メートルの防水性があり、 Hero8 Blackと同様の多くの機能を備えている。
- Max HyperSmooth
- モーション、シーン検出、照明に基づいて速度を自動的に調整するMax TimeWarp
- 最も広い視野を提供するMax SuperViewを含む4つのデジタルレンズ
- 折りたたみ式取り付けフィンガー
- 音声制御
- 位置、高度、速度を検出するGPS
GoPro MAXは、 Hero8 Blackの多くの機能を共有している。実際、 GoPro MAXは「HEROモード」で使用でき、これは標準のGoProに似ている。ただし、HEROモードでは、最大1440/60pまでのビデオと5.5メガピクセルの写真しか記録できない。
The GoPro MAX. Image credit: GoPro
しかし GoPro MAXを購入する主な理由は360°のビデオ撮影なので、大きな問題ではないだろう。 360°ビデオは5.6Kで最大30fps、6.2メガピクセルのPowerPanoフォトで記録できる。 PowerPanoフォトはパノラマ写真だが、水平線をスキャンする必要はない。 270°の歪みのないパノラマ画像をカメラ内で簡単に作成できる。
GoPro MAXはまた、優れた360のオーディオとステレオサウンドをキャプチャする6つのマイクを備えている。
Image credit: GoPro
GoProアプリのアップデート
新しいカメラに対応するため、スマートフォンアプリも更新された。 QuikアプリはGoProアプリの一部になり、アプリ内で写真や動画を即座に編集できるようになった。また、 Hero8 BlackとMAXを1080pでソーシャルメディアプラットフォームに直接ライブストリーミングできる。
GoProアプリを使用すると、360度映像をオフロードして編集できる。また、360°の映像を従来のビデオや写真にリフレームして再生や編集、共有ができる。
価格と発売時期
GoPro Hero8 Blackの価格は50,800円で、出荷は10月20日から開始予定。また、 GoPro MAXは61,000円。各Modの日本での価格は未発表だが、Light Modは49.99 ドル、Media ModとDisplay Modはそれぞれ79.99ドルとされている。 3つのModはすべて12月に予約注文が開始される。
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