iPhoneで映画を撮る - 迫りくる現実

iPhoneで映画を撮る - 迫りくる現実

サンダンス映画祭2018で、スティーブン・ソーダーバーグ(Steven Soderbergh:米国の映画監督・脚本家・プロデューサー)氏は、彼の考えを述べている。

Indiewireの記事は、「スティーブン・ソダーバーグ監督は、iPhoneだけで映画を撮影してみたいと言っている – サンダンス2018」と記している。ソダーバーグ監督は、ハリウッドの伝統的な体制への不満があり、誰もがスマートフォンで映画を制作できるという未来への期待を持っている。

多くの映画制作者や機材関連のニュースサイトは彼のiPhoneに対する賞賛に重点を置いて報道しているが、もっと重要な事があるのではないだろうか。それはiPhoneに関するものではなく、カメラに関するものでもない。本当のポイントは、映画制作手法、映画制作者、観客の開拓、そして商業的な実現可能性だ。

長い道のり

サンダンス映画祭でのインタビューで、ソダーバーグ監督は彼の戦略と、やや実験的な彼のやり方について説明している。 「私はここで長い道のりを歩んでいる」 「私は、映画制作を目指す人達に広く経済的メリットをもたらすため、映画を広範囲に公開する方法を作ろうとしている。それはしばらく時間がかかるだろう。」

機材、クルー、設備、そして物語、演技の伝統的な手法から離れることにより、多くの才能はあるがお金はない映画制作者に機会を開く可能性が出て来るだろう。

ソダーバーグ監督の最新のホラー映画「アンセイン」(原題:Unsane)については、制作が秘密裏に行われており、iPhoneで撮影され、テレビシリーズ「ザ・クラウン」のクレア・フォイ(Claire Foy)、「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」(原題:The Blair Witch Project)のジョシュア・レナード(Joshua Leonard)、「サタデー・ナイト・ライブ」(SNL)のジェイ・ファロー(Jay Pharoah)、「キラー・スナイパー」(原題: Killer Joe)のジュノー・テンプル(Juno Temple)、「ハンパな私じゃダメかしら?」(原題:Appropriate Behavior)のエイミー・マリンズ(Aimee Mullins)、「トラフィック」(原題: Traffic)のエイミー・アーヴィング(Amy Irving)らが出演すること以外、よく分かっていない。

「アンセイン」は来月ベルリン映画祭で初公開の予定。数日前にクレア・フォイの2つのティーザーフレームがリリースされている。期待の大きい映画だ。

Image via Fingerprint Releasing / Bleecker Street

Image via Fingerprint Releasing / Bleecker Street

iPhone

iPhoneが近年映画制作者の間で注目されるツールとなったことは周知のことだ。 2015年のサンダンス映画祭でショーン・ベイカー(Sean Baker)監督のタンジェリン(原題:Tangerine)が成功を収めたことにより、プロの映画制作者も注目する存在となっている。

「これは未来だと思う」とソダーバーグはサンダンスで語っている。 「何も知らないでこの映画を見たら、これがiPhoneで撮影されたとはわからないだろう。でも、詐欺じゃないよ」

大きなシネマカメラや大勢のクルーや設備はもはや映画の成功とは関係がないということを、今日のスマートフォンは教えてくれている。

「人々は、これが4Kで撮影されたものだと忘れているけどね」と、REDカメラの熱烈な支持者であったソダーバーグは述べている。 40フィートの高さの映像で見ても、ベルベットのように美しい映像だ。これは私にとってのゲームチェンジャーだ。」

我々がポケットに入れて持ち歩くカメラはもっと良くなるだろうし、それにともなって撮影する側も言い訳を見つけるのがますます難しくなるだろう。しかし現実は待ってくれない。

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