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シグマシネマプライムレンズ - ハンズオンレビュー

シグマシネマプライムレンズ - ハンズオンレビュー

シグマは、同社のシネマズームに続き、シネマプライムレンズの発売も開始した。このフィールドレビューでは、20mm、24mm、35mm、50mm、85mmの新しいレンズファミリーをチェックする。

Sigma Cinema Primes

Image Credit: Graham Sheldon

同社のシネマプライムラインアップはNAB 2017で発表されたが、以来フィールドテストの機会を伺っていた。今回幸運にも、これらのレンズをユタ州での撮影で使用できる機会があった。今回はRED Weapon 6K、キヤノン5D MK III、Sony α7sSIとIIにマウントしてテストした。

組み付け品質

まず、これらのレンズはしっかり感があり、触っていて気持ちが良い。その頑丈な金属の筐体は、ケースから取り出すときにずっしりとした手ごたえを感じる。(セットで購入するとケースが付属する) しかし20mmの場合1.2kgで、重い方ではない。このプロジェクトではハンドヘルドで撮る機会は無かったが、重いRED Weaponのボディにマウントすると、レンズの多少の重さの違いはほとんどわからなかった。

このセットは、使いやすさを考慮して設計されており、例えばフォーカスと絞りのリングには、0.8ピッチのギアが全てのレンズで共通になっており、レンズ交換しても、フォローフォーカスの再調整などは必要ない。

1/4″ screw. Got it.

マウントシュー(左の写真)は良好なタッチだが、不要にレンズが回転するのを防ぐため、両方のネジ穴を使用することをお勧めする。もちろん、マウントシューを何らかの理由で取り外す必要がある場合は、レンズベースの2本のネジを取り外す。シューには、三脚に取り付けるために必要なネジの種類が刻印されている。レンズの筐体のマーキングと同様、1/4の刻印には発光塗料が使用されている。

下の写真は、24mm T1.5の蛍光表示を夜間に撮ったものだ。始めて見るとこの刻印は暗いのではないかと思うかもしれないが、実際に使用してみると、光り加減はちょうど良いことに気付くだろう。暗く寒いスタジオの中であろうと、街の光から遠く離れた遠隔地であろうと、この機能は実に歓迎できる。

シグマは、埃や湿気に強い品質を約束している。このレンズをユタの山中で様々な環境で使用した後でも、コントロールリングは滑らかな動きを保っていた。このセットは、レンタルハウスで人気になるのではないだろうか。

Sigma 24mm T1.5 at night. Photo taken on Sigma 35mm T1.5 with Sony a7S I. Credit: Graham Sheldon

レンズフレア

同社のシネマズームのように、私はこのレンズのフレアが気に入っている。カメラによって多少異なるが、下の夜のイメージの写真はソニーα7S Iとシグマ20mmの組合せだが、左下のランタンからのフレアの処理の仕方がうまくいっていると思う。

Sony a7s MK I with Sigma 20mm T1.5 Image Credit: Graham Sheldon. Higher resolution version HERE.

画質

シグマシネマプライムで撮影していて、非常に僅かだが収差に気付いた。一方、画像のシャープネスは素晴らしい。ニコンやキヤノンと比較して、シグマはシャープなほうだ。 T1.5なので、以下のような長時間露出の写真でも比較的短い露光時間で済む。(木の葉は多少ぶれている)。天の川のショットではISOを8000としている。Lightroomで軽くノイズリダクションしているが、ソニーのα7S Iとシグマ20mm T1.5を使用すればこの処理は不要だろう。

画像そのものは特に冷たくも暖かくも感じないが、特にカラーキャストはしていない。同社のARTシリーズのレンズを使用した場合と同様、これらのシネマプライムの画質は高評価できる。

注:この撮影では最大6Kの解像度しかテストできなかったが、これらのプライムレンズは最大8Kまでカバーする。

Sony a7S I with Sigma 20mm T1.5. Image Credit: Graham Sheldon. Higher resolution version HERE.

フィルター径

24mm、35mm、50mmにはスレッドが切ってあり、82mm径フィルターまたはマットボックスを取り付けることができる。私はChrosziel Matte Box(82mmステップリング)を持っていて、Sigma 35mm T1.5と5D MK III(写真)にマットボックスを直接取り付けることができた。キャノンのLレンズでは重すぎるようなマットボックスでも、これらのメタルシグマプライムは重量配分がうまくいく。

Pictured: Sigma 35mm T1.5 with Chrosziel MB 450 R2 Matte Box. Image Credit: Graham Sheldon

85mmレンズは86mmのフィルタースレッドを持っているが、残念なことに20mmにはスレッドが無い。だた、セット全体が95mmという共通の直径を持っていまので、マットボックスを取り付ける場合は、 15または19mmレールシステムでマットボックスを取り付けることができる。今回はほとんどの撮影にレールマウントのマットボックスを使用したので、一般的なフィルターの問題は影響なかった。

価格

価格は単品なら3,499ドル、5本セットなら16,270ドルで購入することができる。フルキットを購入すると、多少お得なうえ、頑丈なハードケースが付属する。残念ながら、新しく発表された14mm T2.0シネマプライムや135mm T2.0は含まれない。

アップデート:シグマはシネマレンズの7本レンズキットを24,799ドルで発売すると発表した。これには14mm T2.0と135mm T2.0が含まれ、単品では4,999ドルで販売される。レンズは7月に出荷を開始する予定。

Image Credit: Graham Sheldon

多くの若いクリエーターにとっては、この価格は高価に感じられるだろう。その場合、500ドルでシグマシネマズームを選ぶことができる。これらのレンズに匹敵する造りと美しさを兼ね備え、さらに低価格なレンズを見つけるのは難しいだろう。これまでのところ、このクラスのシネマプライムの最高品質のモデルと言える。

まとめ

これらのレンズは、インディー映画や商用アプリケーションで予算的にもお勧めできるレンズだ。予算があるプロジェクトでも、これらのプライムレンズを使用することは、高価なシネマレンズと比較して、妥協したように感じることは無い。光学系は値段以上の価値があると言える。

写真用レンズからシネマレンズへの飛躍を計画しているなら、同価格帯でシグマシネマプライムセットよりもはるかに優れた製品は見つけるのが難しいだろう。これらのレンズは、フルフレームで見た目も素晴らしく、長く使えるレンズだと言える。

使用可能なマウント:すべてのプライムレンズはソニーE、EFまたはPLマウントで利用可能。ソニーEマウントとキヤノンEFマウントを同社のサービスセンターで変更することができる。

50-100 T2.0と18-35 T2.0 シネマズームのレビューはこちら

 

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