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ソニーα7 IV ラボテスト

ソニーα7 IV ラボテスト

ソニーα7 IVは間もなく発売される。量産モデルはすでに入手しているので、ラボテストを行った。 結果を言ってしまうと、期待を裏切ることは無かった。

以前の記事にも書いたが、私はα7S IIを数年間所有しており、またCineDのα7 IIIをBカムとして頻繁に借りていた。従って新しいソニーのカメラには大変興味がある。

当時、α7 IIIは、価格と性能のバランスという点で、ソニーのαシリーズの中で完璧なポジションだと感じていた。では、α7 IVは再びこのポジションを継承できるだろうか。

ローリングシャッター特性

α7 IVを4Kフルフレームモードで撮影した場合、当社の標準的なストロボを使用すると、ローリングシャッター値は26.8msとなった。

Sony a7 IV, full-frame mode, rolling shutter measurement. Image credit: CineD

これはかなり高い値だ(低い方が良い)。比較すると、8Kフルフレームモードのソニーα1は16.6ms、α7S IIIは8.7msしかない(ラボテストはこちらこちら)。例えば、パナソニックのLUMIX S1およびLUMIX S5では約22ms(ラボテストはこちらこちら)、キヤノンのEOS R5では15.5ms(17:9、ラボテストはこちら)となっている。キヤノンEOS R6は30.6ms(ラボテスト、こちら)だった。

APS-Cクロップモードでは、UHDのローリングシャッターは13msとかなり改善されている。

ISO800でのダイナミックレンジ、SGamut.Cine/SLog3

ダイナミックレンジのテスト方法については、こちらをご覧いただきたい。

α7 IVは3300万画素のセンサーを搭載しているが、最大解像度として3840×2160のUHDフルフレームモードでの動画撮影しかできないため、ダイナミックレンジは興味深い。

ソニーはウェブページで、このカメラが7KフルフレームセンサーからUHDをダウンサンプリングしていると述べている。したがって、ダウンスケールによってノイズが減り、S/N比(信号対雑音比)が向上するため、画像はかなり良好なダイナミックレンジ結果を示すはずだ。

Xyla 21のステップチャートの波形を見ると、ノイズフロアよりも約13ストップ高いことが分かる。

Sony a7 IV in SG3.C/SLog3 at ISO 800 Waveform plot, Xyla 21 stepchart. Image credit: CineD

ノイズフロアは非常にきれいに見えるが、ソニーα7S IIIが示すような内部ノイズリダクションによる過剰な処理は無い。内蔵ノイズリダクションは、ソニーのαカメラではいつものことだが、残念ながらこれをオフにすることはできない。

IMATESTでは、SNR=2で12.9ストップ、SNR=1で14ストップとなっており、これを確認することができる。

Sony a7 IV- IMATEST Dynamic Range result. Image credit: CineD

ちなみに、ソニーα1で3840×2160のフルフレームモードを選択した場合、非常に似た結果が得られるが、ここでもセンサーは適切にダウンサンプリングされている。

α7 IVは実に良い結果を出しているのには感心する。この結果の多くは、ダウンサンプリングと、オフにできないカメラ内の大幅なノイズリダクションによって達成されていることを覚えておきたい。IMATESTの結果を見ると、真ん中のグラフの青いSNR=1の線の上に「14」と書かれているが、信号の区別がなくなるまでにさらに約1段分の差があることがわかる。これをダイナミックレンジのベンチマークである ARRI ALEXA LF(ラボテストはこちら)と比較すると、同じIMATESTのグラフで青い「14.7」のラインの上に、さらに3段分が表示されている(SNR=1で14.7段)。これは、ARRIのカメラを使ってポストでノイズリダクションをかけることで可能になる。つまり、α7 IVのダイナミックレンジは、 ARRI ALEXA LFに比べてトータルで約3段分狭いということになる。このことは、以下のラティテュードテストでも確認できる。

ラティテュードテスト

ラティテュードとは、露出オーバーやアンダーになっても、色やディテールを維持できるカメラの能力のこと。ラティテュードテストでは、スタジオ照明を固定し、被写体と照明、被写体と後壁の距離を一定にした標準的なセットアップを行う。

まず、T1.5で1/25秒のシャッタースピードで露光し、人物の額がクリッピングの寸前になるようにスタジオライトを調整する。そこから、ツァイス コンパクトプライム85mm T1.5のアイリスをF1.4からF2、F2,8、F4、F5.6、F8に調整して順次露出を下げ、さらにシャッタースピードを1/50秒、1/100秒、1/200秒に調整していく。こうすることで、8段分の緯度をカバーすることができる。

参考までに、スタジオでの基本的な露出シーンでは、人物の額に約60%のルミナンス値(グレーディングなし)が反映されている。

カメラの設定はISO800、SGamut3.Cine / SLog3、コーデックはXAVC S-I 4K(10bit 4:2:2)を使用した。

CineD lab base exposure scene of the Sony a7 IV. Image credit: CineD

それでは、ベースラインに戻した3ストップオーバーの露出に対して、カメラがどのように反応するか見てみよう。

Sony a7 IV three stops above our base exposure, pushed back. Image credit: CineD

人物の額はクリッピングの頂点にあり、カラーチェッカーのいくつかのパッチはすでにクリッピングされている。興味深いことに、画像は少し青みがかっていて、ベースとなる露出と比較すると冷たく見える。

2段目の露出オーバーから3段目の露出アンダーまで連続して露出を下げても、あまり変化はない。

しかし、4段目の露出アンダーになると、急激にルミナンスノイズとクロマノイズが現れてくる。

Sony a7 IV four stops under our base exposure, pushed back. Image credit: CineD

また、今回は画像がわずかにピンク色に染まっている。しかし、それでもすべてが良好だ。もちろん、後処理でさらにノイズを減らすこともできる。

Sony a7 IV four stops under, pushed back & noise reduction added. Image credit: CineD

5ストップの露出アンダー(ベース)では、突然、重いピンク色のクロマノイズが画像全体に発生する。

Sony a7 IV five stops under our base exposure, pushed back. Image credit: CineD

画像が破綻した。シャドー部がノイズリダクションでは除去できないピンク色のクロマノイズに埋もれてしまった。

Sony a7 IV five stops below base, pushed back and using noise reduction. Image credit: CineD

DaVinci Resolve 17.4.1でクロマノイズリダクションを中心とした時間的・空間的なノイズリダクションを使用しても、ノイズが細かく分散されていないため、画像を救うことはできない。例えば顔の影の部分を見てみると、ピンクのクロマノイズが大きく広がっているのがわかる。一般的に、α7 IVのポストプロダクションでノイズリダクションを行うことは、リスクの高い行為だ。それ以外の部分は、横縞も縦縞も見えないのでOKなのだが、特に顔のピンクシャドウは許せない。

弱いコーデックと(オフにできない)内蔵ノイズリダクションの組み合わせにより、ピンククロマノイズの大きなしみが発生し、ポストでのノイズリダクションツールでは効果的に除去できないのだ。

その結果、α7S IIIと同様に、約7ストップの露出調整が可能という結論になった。顔のピンク色の影は、6ストップの露出アンダーで1ストップ後に現れる。

なお、パナソニックのLUMIX S1、S5、S1Hは、8ストップの露出ラティテュードが可能だ。ノイズが細かく分散されているので、ポストでのノイズリダクションで除去しやすくなっている。明らかに、画像処理のパイプラインはパナソニックの方が優れている。

最後に、現在のベンチマークである ARRI ALEXA LFは、標準的なスタジオシーンで10ストップの露出ラティチュードを達成した(ラボテストはこちら)。

まとめ

α7 IVは、ラボテストで全体的に非常に強力な結果を示した。SNR=2で12.9ストップ!7ストップでかなり良い露出ラティテュードだ。しかし、ローリングシャッターは残念ながら少し弱く、パナソニックLUMIX S1、S5、S1H、キヤノンEOS R5、ソニーα1とα7S IIIのフルフレームカメラと比較しても、26.8msと高い値を示している。

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