FEELWORLDは、10.1インチの新しいディレクターモニター、LUT11Sをリリースした。最大輝度2000nitsの1920×1200の大画面、HDMIと3G-SDI接続、最大50のカスタムLUTに対応し、背面にソニーNP-Fバッテリープレートを搭載し、ワイヤレスビデオトランスミッターをホストして給電することが可能。
FEELWORLDは、年初に最大輝度3000nitsの5インチオンカメラモニターLUT5を発売した。今回、同社はLUT11Sを発表した。明るさはそれほどでもないが、ディレクターやフォーカスプーラーが映像をモニターするためのより大きな表示エリアを提供する。
全体のデザインは、私がバックアップモニターとしてキットに保管している既存のLUT7S PROオンカメラモデルと似ているが、いくつかの細かい改良が加えられている。
FEELWORLD LUT11S：特徴
新しいFEELWORLD LUT11Sは、解像度1920×1200、視野角170°、コントラスト比800：1の10.1型タッチスクリーンIPSディスプレイを搭載している。最大輝度2000nitsのため、日中でも見やすいモニターとなっている。個人的には、LUT7S PROで屋外での撮影に支障をきたしたことは一度もない。さらに、このモニターには光センサーが内蔵されており、周囲の明るさに応じて画面の明るさを自動的に調整することができる。
LUT11Sは「S」モデルということで、底面にHDMIと3G-SDIの両コネクタを搭載しているのが特徴だ。HDMI入力は2系統、HDMI出力は1系統で、いずれもDCI 4K60pまでの信号に対応している。また、3G-SDI入出力端子を1系統備え、それぞれDCI 2K、1080p解像度までの60p信号に対応する。メーカーのウェブサイトではHDMI/SDI信号のクロスコンバージョンについて触れていないので、LUT11SもLUT7S PROと同様、この便利な機能はないと思われる。
モニタリングツール、新しいメニューUI、LUT
LUT11Sには、撮影現場で画像を適切にモニターするために必要な、最も一般的なフォーカス、フレーミング、露出のツールがすべて付属している。波形、ベクトルスコープ、ヒストグラム、オーディオメーター、ピーキング、ゼブラ、アナモフィックデスクイーズなどが含まれる。また、LUT11Sでは、旧来のユーザーインターフェイスに代わって、メニューレイアウトが一新されている。
FEELWORLDによると、このモニターはRec.709、DCI P3、BT.2020の色空間をサポートしており、多くのLog to Rec.709 LUTを内蔵している。これらは、最も一般的なカメラモデルやガンマカーブに対応している。また、SDカードスロットを介してユーザー独自のLUTを本体にロードすることも可能だ。最大50個のカスタム.cubeファイルを保存でき、選択したルックを3G-SDIループアウトに適用することも可能。
デザインと電源
画面サイズは242×156×23mm、重量は810gと軽量なので、場所を移動する際の携帯性はかなり高いと思われる。しかし、その軽さはプラスチック製の貧弱な構造によるもので、LUT7S PROで作業する際の大きな懸念事項の一つだ。
それでも、LUT11Sはオンカメラモニターとして設計されていないため、ほとんどのユーザーはその造りの良さに耐えられるだろう。また、底面と左右の1/4″-20ネジ穴を使って、Cスタンドや他のハードウェアに取り付けることができる。
背面にはソニーNP-Fスタイルのバッテリープレートを2つ搭載し、電源供給が可能。バッテリーは動作中にホットスワップが可能で、6600mAhのバッテリー1本で約2時間モニターを動作させることができるとしている。さらに、背面には調整可能なNP-Fプレートがあり、ワイヤレスビデオトランスミッターの設置や電源供給に便利に利用できる。
LUT11Sは、DC IN 12V入力で電力を供給しながら、DC OUT 8VのAUXポートでカメラやその他のアクセサリーに電力を供給することも可能。また、モニター上部には3つのボタンと選択ダイヤル、下部には3.5mmヘッドホンジャック、背面には3色LEDタリーライトがあり、DB-9ポートから制御することができる。
価格と発売時期
新しいFEELWORLD LUT11Sの正式な小売価格は、メーカーサイトに記載されているように、349.99ドルとなっている。
詳しくは、こちらのFEELWORLDのウェブサイトをご覧いただきたい。
