RED V-Raptor/V-Raptor XLと富士フイルム X-H2Sは、C2C機能をネイティブに統合する予定だ。要するに、ドライブのダウンロードや発送をせずに、映像を直接クラウドに送れるようになる。
Frame.ioのCamera to Cloudサービスは、2021年2月に初めて発表された。発表時には、RED、ARRI、ソニー、キヤノンのシネマカメラに対応していた。
しかし、H.264/H.265プロキシファイルをFrame.ioクラウドにアップロードするには、Sound Devicesミキサー/レコーダー、Teradek CUBE 655/Serv 4K、またはAtomos CONNECTデバイス+が必要だった。
2021年にAdobeがFrame.ioを買収して以来、同社の動きは格段に速くなった。実際、Frame.ioはAdobe Premiere ProやAfter Effectsとネイティブに統合されている。さらに、Adobe Creative Planに含まれる100GBのFrame.ioストレージを無料で手に入れることもできる。この無料ストレージは、Camera to Cloud（C2C）機能とも連動している。
Adobe MAX期間中、Frame.ioは、RED V-Raptor/V-Raptor XLおよび富士フイルム X-H2Sカメラとのネイティブ統合を近々実現することを発表した。以下は公式発表の動画で、全体像を把握することができる。
Frame.io Camera to Cloud REDの内部統合
前述のように、REDカメラはTeradek CUBE 655を使用することでC2Cに対応している。今後のファームウェアアップデート（2022年後半に提供）で、RED V-RaptorとV-Raptor XLは、8K REDCODE RAWファイルをカメラからFrame.ioクラウドに直接アップロードできるようになる予定だ。
もちろん、このような巨大なファイルサイズをアップロードするには、高帯域幅のネットワークにアクセスする必要がある。例えば、ワイヤレスやイーサネットを利用することができ、後者の方がより高速で信頼性の高い通信を行うことができる。
さらに、オリジナルの8K RAW R3Dカメラファイルとともに、ログファイル、CDL、ProResプロキシファイル、WAVオーディオファイル、カスタムLUTを自動的に送信することができる。もちろん、撮影現場でのインターネット接続が限られている場合は、ProResプロキシファイルだけを先にアップロードすることも可能だ。
このFrame.io Camera to Cloud REDインテグレーションは、ハードディスクやメディアをポストハウスに手動で送る必要なく、ワークフローの合理化とスピードアップを図ることを目的としている。最後に、今後のファームウェアアップデートにより、REDカメラをFrame.ioのC2Cサービスに接続するための追加ハードウェアは不要になる。
Frame.io Camera to Cloud FUJIFILM internal integration
次に、富士フイルム X-H2Sユーザーも、Frame.io C2Cのネイティブな統合の恩恵を受けることができる。ただし、インターネット接続を確立するために、カメラとFT-XHファイル転送グリップをペアリングする必要がある。
この組み合わせで、Apple ProResとProxyファイルをFrame.ioに直接アップロードすることができるようになる。また、写真をクラウドにオフロードすることも可能。
価格と発売時期
Frame.io Camera to Cloud REDの内部統合は、今年末までに提供される予定。また、X-H2SとFT-XHのファームウェアアップデート（これらすべてを動作させるために必要）は、2023年春にリリースされる予定だ。すべてのファームウェアアップデートは無償で提供される。
詳細については、こちらのFrame.ioのウェブサイトをご覧ください。
