Laowaは、4本のレンズで構成されるProteus 2Xアナモフィックレンズセットの全容を発表した。35mm、45mm、60mm、85mmで、すべてT2だ。これらのレンズは、キヤノンEFまたはARRI PLのユーザー交換式レンズマウントで利用できる。また、レンズフレアをブルー、アンバー、シルバーのどれにするか選べる。
中国のレンズメーカーLaowaは、マニュアル写真用レンズ、特に24mmプローブレンズや歪みのない広角レンズ「Zero-D」のラインナップでよく知られている。昨年、同社は Nanomorph1.5倍レンズセットでアナモフィック界にデビューした。このレンズは信じられないほどコンパクトなレンズで、この種のレンズセットでは市場で最も軽いレンズだ。
数ヶ月前、日本で開催されたInter BEE 2022で、我々はLaowa Proteus 2X 45mm T2レンズを初めて見る機会を得た。Laowaは、他のレンズもすぐにセットに加わると述べていたが、今回レンズセット全体が発表された。
Laowa Proteus 2Xアナモルフィックの特徴
Laowa Proteus 2Xアナモフィックレンズセットは、35mm、45mm、60mm、85mmという一定の2Xスクイズ比を持つ4つのレンズで構成されている。すべてのレンズのイメージサークルは25.92×21.6mmで、Super35イメージセンサーをカバーしている。オプションのLaowa 1.4X full-frame expanderを使用すると、レンズはフルサイズセンサーをカバーすることができるが、1段分の光量が失われる。
上の画像からわかるように、Proteus 2XアナモルフィックはLaowa Nanomorphシリーズと比較して巨大だ。実際、35mmと45mmは直径11.9cm、長さ18.2cmでそれぞれ2.4kgとなっている。60mmは2.3kgで、35/45mmと同じ直径だが、19.8cmと少し長くなっている。最後に85mmは2.95kgで、サイズは11.6×24cmと、このセットの中ではかなり長いレンズとなっている。
Laowa Proteus 2xアナモフィックレンズは全て、業界標準の0.8modのフォーカスギアとアイリスギアを搭載している。フォーカススローは300°と非常に長く、フォーカスリングは選択に応じてインペリアルまたはメトリックのマークがある。
レンズの長さが異なるものがあっても、絞りリング・ギアリングはすべてセットで統一されているので、レンズの交換はスムーズに行える。
各レンズの外径は114mmで、105mmのフィルタースレッドもある。また、各レンズの前面には着脱可能なレンズサポートが用意されている。
ユーザーが交換可能なPLとEFマウント
各Laowa Proteus 2xアナモフィックレンズには、ユーザーが交換可能なPLまたはキヤノンEFレンズマウントがある。オプションの1.4XフルフレームエキスパンダーはPLマウントとしか互換性がないことに注意いただきたい。
しかし、Laowaはレンズマウント交換をより快適にするためのバックフォーカス調整機構を搭載した。つまり、バックフォーカスの調整リングを調整すれば、すぐに使えるようになる。このようなバックフォーカス調整リングは、放送用レンズではよく見かけるが、シネマの世界ではあまり見かけない。
レンズフレアとボケ
ナノモーフと同様に、Laowa Proteus 2Xのレンズフレアの色は、アンバー、ブルー、シルバーから選ぶことができる。ブルーコーティングは最も「クラシックな」アナモルフィックルックであり、アンバーはより暖かみのあるイメージを与える。また、シルバーのレンズフレアは、光源によって色が変化する。
上の動画では、1.5倍と1.8倍のアナモフィックレンズと比較して、楕円のボケがより長く、より薄くなることがわかる。
レンズ設計
35mmと45mmのレンズ設計は14群17枚構成で、最短撮影距離は55cmと短い。60mmは13群17枚で、最短撮影距離は70cm。85mmは13群18枚構成で、最短撮影距離は82cm。
絞り羽根は全レンズ共通で、10枚構成となっている。
また、Laowaによると、”Laowa Proteus 2X Anamorphic Seriesは、堅牢な光学構成のためにフロントアナモフィックデザインを適応させた “ことも特筆すべき点としている。言い換えれば、どのフォーカス距離でも絞り比の変化はない。
価格と発売時期
Laowa Proteus 2Xアナモフィックレンズは、それぞれ4,999ドル、2レンズセットで9,499ドルで現在販売中。最初のセットは35mmと60mmで構成されており、2番目のセットには45mmと85mmが含まれている。
より詳しい情報は、こちらのLaowaのウェブサイトをご覧ください。
