キヤノンはEOSR3の開発を発表した。フルフレームのミラーレスカメラで、RFマウントを搭載した堅牢なボディを持つ。新しいBSI CMOSセンサーが搭載されており、AF / AEで最大30fpsの連写が可能。また、RF 100mm f / 2.8 L MACRO IS USM、RF 400mm F2.8L IS USM、RF 600mm F4L ISUSMの3つの新しいRFレンズも発表された。
キヤノンはRFレンズマウントに集中しているようで、数日前にはいくつかのEFレンズを正式に廃止している。
EOS R3の開発発表
EOS R3は主にプロのスポーツやニュースのフォトグラファーを対象としている。このカメラは高速、高感度、高信頼性を保証するEOS-1Dラインのミラーレスバージョンだ。
EOS R3は、キヤノンが開発した新しいBSI（裏面照射型）スタックフルフレームCMOSセンサーを搭載している。このカメラは、DIGIC Xイメージングプロセッサとともに、AF / AEトラッキング、瞳、頭、体の検出機能を備え、最大30 fpsの静止画（電子シャッター）連写で撮影できる。 AFについて言えば、EOS R3はキヤノンのデュアルピクセルCMOS AFとオートフォーカスアイコントロール機能（視線入力機能）を備えている。最初に導入されたのはアナログのEOS 5で、この機能が復活し、ユーザーはファインダーを介して視線でAFポイントを選択できる。これはR3でさらに改善され、さらに高速に動作するオートフォーカスが可能になる。
EOS R3のボディデザインはEOS-1Dシリーズを彷彿させ、統合されたグリップを備えた頑丈なボディを持つ。またEOS-1Dと同じ防塵・防水性能も備えている。キヤノンは現在、これ以上の情報を公開していない。 EOS R3の発売日と価格についても今のところ情報は無い。
EOS R3はキヤノンのモバイルファイル転送スマートフォンアプリと互換性があり、モバイルネットワークを介した高速画像転送が可能。同社は、6月にiOS用モバイルファイル転送のバージョン1.2をリリースする（キヤノンEOS-1D X Mark III、EOS R5、およびEOS R6と互換性がある）。 Androidバージョンは将来追加される予定。
3本の新RFレンズ
EOS R3の開発とは別に、RF100mmf/ 2.8 L MACRO IS USM、RF 400mm F2.8L IS USM、RF 600mm F4L ISUSMの3つの新しいRFレンズも発表された。
RF 400mm F2.8Lと600mm F4L
2つの新しい超望遠レンズEF 400mm f / 2.8L IS IIIUSMとEF600mm f / 4L IIIUSMはSLRバージョンに基づいている。RFバージョンは、軽量化しながら光学性能を維持する。このレンズは動画撮影時の絞り制御を1/8段の分解能で設定することができ、また5.5段の補正を提供する強化された光学ISを備えている。さらにダブルパワードライブ方式もサポートし、より高速なAFを実現する。
どちらのレンズも、3つの手動フォーカス速度を備えており、正確な手動フォーカスができるほか、2つのフォーカスプリセットを保存できる。フォーカスリングは、一部のEOS Rシリーズカメラボディのコントロールリングとしても使用できる。蛍石とスーパーUD（特殊低分散）レンズに加え、ASC（Air Sphere Coating）コーティングにより、画質劣化の原因となるフレア・ゴーストを抑制する。
RF 100mm F2.8 L MACRO
新たに発表されたRF 100mm F2.8 L MACROは、レンズのフローティングシステムと短いバックフォーカスによって可能になった1.4：1の倍率を備える。また、「SAコントロールリング」は球面収差を制御でき、フォーカス位置の輪郭を柔らかくしたり、フォーカス位置の前後のボケを変化させることができる。 絞りは9枚羽根構成で、f / 2.8、ポートレート撮影にも適した浅い被写界深度を実現する。
RF 100mm F2.8L MACRO IS USMは、最大5段の光学式手ぶれ補正機構と8段の複合IS（CIPA標準を使用）も備えている。またデュアルナノUSM AFは、スムーズで正確な高速オートフォーカスを提供する。フォーカスブリージングも抑制される。
