新製品「DJI DL PZ 17-28mm T3.0」は、フルサイズカメラ「Zenmuse X9」用の超広角パワーズームレンズだ。一定の絞りに加え、内部のズーミングとフォーカス機構を備え、軽量でコンパクトな設計を実現している。このレンズは、本日より1,339ドルで販売されている。
中国のハイテク大手DJIは、いくつかの新製品を発表した。4D Flexと呼ばれるRonin 4D用の新しいテザーシステムと、Ronin 4D用の新しいProRes RAW有料ライセンスは、別の記事で取り上げた。この記事では、新しく発表されたDL PZ 17-28mm T3.0レンズだけに（シャレで）焦点を当てる。
DJI DL PZ 17-28mm T3.0レンズ
新しいDL PZ 17-28mm T3.0レンズの名前から、すでにかなりのことが分かる。DJIのZenmuse X9カメラのフルフレームセンサーをカバーする超広角パワーズームレンズだ。ズーム全域でT3.0（およそF2.8）の一定の最大絞りを持っている。最小絞りはT22。
レンズの最短撮影距離は、ワイド端17mmで0.19m（7.5インチ）、28mmで0.26m（10.24インチ）。光学的には11群13枚のレンズで構成されている。また、サーボズームモーターを内蔵しているため、外付けのフォーカスモーターやレンズキャリブレーションが不要となっている。さらに、DL PZ 17-28mmレンズは、再バランスを必要とすることなく、内部でズームを調整する。
既存のDJIプライムレンズと同様に、この新しいズームもDLレンズマウントを採用している。レンズはアルミニウム・マグネシウム合金で構成され、重量は約520gで、Zenmuse X9のフルジンバル機能を保持するための雲台に適している。レンズの直径は78mmで、長さは100.1mm（レンズフード装着時は117.2mm）。フロントフィルターの直径は67mmとなっている。
DLマウントの未来
DLマウントの既存のDJIレンズを見てみると、軽量なプライムレンズは今日まで4本しかない。
- DL-S 16mm f/2.8 ND ASPH
- DL 24mm f/2.8 LS ASPH
- DL 35mm f/2.8 LS ASPH
- DL 50mm f/2.8 LS ASPH
これらは、Super35イメージセンサーを搭載したジンバルカメラ「Zenmuse X7」で使用するために設計さ れたもの。ただし、16mmのみSuper35レンズ（DL-S）となっている。他の3本のレンズはフルサイズセンサーをカバーしているため、新しいZenmuse X9でフルセンサーモードで使用することができる。
新しいパワーズームレンズは、当然ながら、ズームを遠隔操作できるため、ウルトラワイド端での柔軟性が向上する。DJIは、新しいズームレンズを完全に利用できる新しいInspireドローンの発表のための地ならしもしているの だろう。個人的には、より長い焦点距離を持つ他の新しいパワーズームレンズをDJIのポートフォリオに追加してほしいと思っている。Zenmuse X9の重量とサイズの制限により、これは確かにエンジニアリングの挑戦となる。
さらに、DJIには85mm、あるいは135mmといった長焦点の軽量プライムレンズの登場を期待する。特にMavic 3のセカンダリーレンズは、ドローンの長焦点レンズがいかにクールかを垣間見せてくれたので、これは興味深いことだ。
価格と発売時期
DL PZ 17-28mm T3.0レンズは本日より販売開始となり、価格は1,339ドル（ヨーロッパでは1,759ユーロ）に設定されている。
